当ルームのカウンセリング
2019/11/25
承認と愛と依存のこころ
当ルームには、人に依存して苦しくなってしまうという方や人からどう思われるか気にしてしまう
という方がご相談にいらっしゃいます。
しかし、他者から承認を得られると安心できたり、他者に愛されると自信を持てるのは、人間としてごく自然な感情でもあります。
人を好きになっても相手が応えてくれないと苦しみますし、上司や同僚の評価がないと、自分の仕事に手応えを持つことが出来ません。
人間は本能的に他者からの承認と愛を求める生き物です。
人間は他者から承認や愛を得ることで、居場所を見つけられます。
居場所が見つかると自己肯定感が生まれます。
しかし、他者は何を考えているのでしょうか?
人間は他者の承認と愛を求めるように本能的に運命づけられた生き物ですが、他者の気持ちは自分には、コントロールできません。
心理学者コフートはこのような人間の本質を「悲劇の人」と表現しました。
私たちは、得られるかどうか不確かな他者からの承認や愛を求めて焦がれ、時に得られずに傷つくことになります。
そして
「人を頼ってはいけない」
「助けを求めても誰も助けてくれないだろう」
「誰も頼らず一人で何でもできないといけない」
といった信念が刻み込まれ、サポートを得られず、困りやすかったり、孤独な気持ちで過ごされる方もいます。
また、こういった苦しみを紛らわすために、占いや買い物、アルコール、ゲームなどさまざまな依存に走る方もいらっしゃいます(「ハマりすぎなのでは...」と不安に思いつつ依存症というレベルではないからと誰にも相談できずに困っている方も多いです)。
あるいは「孤独になるよりは良いから...」と窮屈で自己否定的な人間関係の中に身を置いておられる方もいます。
しかしこれも精神的には孤立しています。
しかし癒しは、孤立の上には達成しません。
人は人でしか癒されないからです。
当ルームは、こうした問題を抱える方の居場所です。
抑えこんでいた自分の気持ちに気づいて整理し、気持ちを否定せずにありのままに受け入れられることが、取り組みの第一歩です。
もちろんご自身のペースを大事にされて下さい。尻込みする気持ちや焦る気持ちとの取り組み方も含めてサポート致します。